半谷学・養田純奈「ふたたびの花」


半谷 学  / 「開花室」    2022 麻ロープ廃材、古紙、顔料

養田純奈   /   「レンガと青い窓」 2022 牛乳パック再生紙、顔料

廃棄された素材を、丁寧な技術と詩心で蘇らせる半谷 学。

ビニール傘を可憐に変容させた「差傘花」など、モチーフの多くを花に依っています。

養田純奈はコロナを機にリサイクルを意識し、廃棄物ゼロを謳う四国の街等を取材。

牛乳パック再生紙に刷った作品は、絵画と写真の間に咲く花のようです。

それぞれに開き、ここで響き合う。

(佐藤香織)

 

Manabu Hangai revives discarded materials with his careful technique and poetic mind.

Many of the motifs in his works are based on flowers, including Sashigasa Bana,”

the lovely transformation of a vinyl umbrella.

Ayana Yoda became conscious of recycling in the wake of COVID-19 pandemic,

so she visited some districts which advocate zero waste such as in Shikoku with her camera.

Yodas works printed on handmade papers from milk cartons appear like flowers blooming between painting and photography.

 Such flowers reborn in each place may resonate here in Nayuta.

(Kaori Sato)


Manabu HANGAI

作品は社会から見捨てられたものを独自の技法で蘇らせた材料を用いて制作しています。

花などをやさしいかたちで表現しながら環境問題に対する小さな毒を含ませています。

制作のコンセプトは、不要なものに付きまとう【負のイメージ】をアートの力を借りて

【美のイメージ】に昇華させること。

(半谷 学)

経歴
美術家。個展での作品発表のほか、国内外のアートプロジェクへの参加、
コミッションワークとして各地の公共空間への作品設置、
環境問題を楽しく考える造形ワークショップなどに力を入れている。
参加した主なアートプロジェクトは、
「中之条ビエンナーレ国際現代芸術祭2021」(群馬県)、
「体感A4」都美セレクショングループ展2021」(東京都美術館:東京都)、
「さしがさ花の花ひらくころ」半谷学展(網走市立美術館:北海道 2020年)、
「再生、負のイメージから美のイメージへ」半谷学展(渋川市美術館:群馬県 2014年)、
「ファースト・カット展」(英国 2012年 国際交流基金助成)など。
1988
年武蔵野美術大学大学院終了。ハンガイアートワークス代表。

ウェブサイト http://www.hangais.com/art.htm


Ayana YODA

今回の作品は紙から全て手作りで、牛乳パックを漉いた紙にプリントしました。

地球上で私たち人間だけが廃棄物を出して自然を汚している状況で、

生活様式も大きく変わりつつある今、未来や自然の為にできることは何でしょうか。

ご覧いただき、何か小さな事でも意識するきっかけになれば嬉しいです。

(養田純奈)

 

経歴

2017年 日本大学芸術学部写真学科 入学

2018年 大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ参加

2019年 日本大学芸術学部 写真表現研究III 生徒有志写真展

2021年 個展「anew」(Gallery Nayuta

2021年 日本大学芸術学部写真学科卒業

2021年 生徒有志卒展 Nonet

 


半谷 学 Manabu HANGAI  + 養田純奈 Ayana YODA

ふたたびの花 Flowering again

 

2022.  4. 16 (Sat) - 4.29 (Fri) 水曜休廊  Wednesday Closed 

12:00 - 19:00   Lastday - 17:00